ココロ


ふたり

僕の言葉が足りなかったから。
僕の努力が足りなかったから。
そうやって過去の失敗を決め付けていた。

けれど突然、ひらめいた。
「恋愛って、ふたりでするもんだよな」

相手が何を考えているのか。
相手がどう思っているのか。
完全に理解しあえることはないとしても。
わかろうとする姿勢、軽んじてはいなかったろうか。

ふたりで付き合ってるのに、
「うまくいかない」なんてひとりでもがいて、
そしてひとりになっていったんだろう。

腕をめいっぱい伸ばしてみても、
今は抱き寄せる人はいなくて、
指先には何もかすりもしないけれど。

いつかこの手にやわらかいぬくもりが触れたとき、
そのまだ見ぬ誰かから目をそらさずに、
まっすぐに見つめよう。

心が触れ合うぐらいに。

2003年12月10日の心色より


haraponet - since 2001.09.30 - produced by harapon