「ワールズエンド」
マヤ暦だか何だかの終末論によると今日か明日あたりで世界終了のお知らせらしいけれど、
いくら必死にその時を待ち望んでも、今なおこうして世界は、淡々と、残酷に、継続している。
わかってる。所詮そんなの根拠の薄いオカルト。
わかってる。そんな簡単に終わらせてくれるほど、神様は僕らに優しくない。
世界の終わりを待ち焦がれるのに、
自らの人生を終わらせようとはしない。
主観的には同義のはずなのに。
「俺がいない世界になんて興味はないからとっとと終わってくれよ」はつまり、
「俺ひとりだけ消えるのなんてまっぴらゴメンだぜ」ということ。
「死にたくない。」
「でも、世界が終わるのならそれでいい。」
なんという矛盾。
なんという身勝手。
自嘲的に、自虐的に。
流れ星に願うように。
当たらない宝くじを眺めるように。
唐突かつ無慈悲な。
あるいは、緩慢で無意識な。
いずれにしても、あらゆる人に平等に理不尽な。
この最高に最悪な、世界の終焉を。
辺境銀河の片隅で、今日もひたすら、祈り続ける。
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