ある日、家に帰るとメイドがいた。
「お帰りなさいご主人様☆」と迎えてくれることは一切なく、
背中を向けて、尻を掻いている。
そして「メシ」と一言。
「は?」と思わず聞き返すと、
マンガ雑誌が飛んできて俺の顔面に直撃。
「二度言わすな」とメイド。
コンビニ弁当を買ってきた俺。
食べ終わったかと思うと、弁当の空箱をコンビニ袋ごと投げつけてくるメイド。
「こんな汚部屋で寝れるか」と。
どうやら居座る気らしい。
慌てて片付け、掃除機をかけ、布団をキレイにする俺。
「あの……布団ひとつしかないんで……一緒に寝ます?」と訊ねると、
台所から包丁を取り出し振りかぶるメイド。目が笑ってない。
「ソファーで寝ます」と俺。包丁はおさめてくれた。
次に「ヒモ」とメイド。紐? これでいいのかな……とおそるおそるビニール紐を差し出すと、
玄関のドアノブに両腕をぐるぐる巻きに縛りつけられる俺。
「覗いたら殺す」とお風呂に入るメイド。
こうして、唐突に俺とメイドの奇妙なふたり暮らしが始まったのである。
という、妄想。
(多分つづかない)
haraponet -harapon internet web site-